明治神宮野球場明治神宮野球場

球場史

  • 神宮球場の歴史
  • 大正15年~
  • 昭和16年~
  • 昭和29年~
  • 昭和43年~
  • 昭和55年~
  • 昭和58年~
  • 平成4年~
  • 平成16年~
  • 令和元年~

大正15年 (1926)

建築風景

  • 1926年 建築風景 左手に絵画館を望む
  • 1926年 建築風景 特別観覧席
  • 1926年 1926年 建築風景 スコアボード
  • 1926年 建築風景

野球場完成模型

  • 野球場完成模型
  • 野球場完成模型

設計図

  • 設計図 1-5
  • 設計図 2-5
  • 設計図 3-5
  • 設計図 4-5
  • 設計図 5-5

創建当時の神宮球場全景

  • 1926年 創建当時の神宮球場全景
  • 1926年 創建当時の神宮球場全景
  • 1926年 創建当時の神宮球場全景

10月22日 神宮球場竣功

建設工事は大倉土木株式会社が行い、収容人数は、スタンド観覧席9,000人、芝生観覧席22,000人、合計31,000人でした。スタンドは鉄筋コンクリート造り、階段数35段、中央は特別観覧席、その他は全て一般観覧席とし、中央最前方に29の新聞記者席を設けました。スタンドの階下には、玄関、事務室、新聞記者室、入口4箇所、選手室4室、浴室2室、一般食堂2室、切符売場6箇所、選手出場路2箇所などを、また出場口に隣接して、プレーヤーズベンチと役員控所を設けました。
外野観覧席背後に設置したスコアボードは、遠方からボタンを押す事により、得点・カウントなどを自動的に表示できる、当時としては近代的なものでした。また、モーターサイレン(電鈴)を貴賓席屋根下に設置し、試合開始の合図に使用しました。なお、当時は拡声器の設備がなく出場選手名の告知は、場内係員が表示板を担いで、スタンドの前を歩いて知らせていました。

  • 1926年 神宮球場竣功 正面
  • 1926年 神宮球場竣功 特別観覧席
  • 1926年 神宮球場竣功 選手室
  • 1926年 神宮球場竣功 会議室
  • 1926年 神宮球場竣功 グラウンド
  • 1926年 神宮球場竣功 移動式メンバー表

10月23日 竣功式と野球場開き

開場式には摂政宮殿下(昭和天皇)と閑院宮殿下がご臨席になり、東京六大学野球連盟に摂政杯が下賜されました。
明治神宮宮司による始球式のあと、東京対横浜の中等学校代表および六大学選抜紅白試合が行われました。

  • 1926年 竣功式と野球場開き 選手入場

10月23日 相撲場開き(現在の神宮第2球場)

同日に竣功となった相撲場(現在の神宮第2球場)は野球場の北に隣接し、収容12,000人でした。

  • 1926年 相撲場開き(現在の神宮第2球場)
  • 1926年 相撲場開き(現在の神宮第2球場)

10月24日 東京六大学野球リーグ戦に神宮球場を初の使用(明大-法大1回戦)

当日は、外苑が一般公開されて最初の日曜日でもあり、新球場の珍しさもあってスタンドは満員の盛況でした。 この年、秋のリーグ戦は神宮球場で10試合が行われました。

昭和2年 (1927)

4月20日 神宮球場で初の本塁打

日米親善試合で来日中のローヤルジャイアンツと在米日本人チーム・フレスノが対決し、6回ローヤルジャイアンツの3番打者マッキーが、中堅右の外野芝生席に打球を放ったのが神宮球場初の本塁打でした。

4月29日 神宮球場で日本人初の本塁打

慶大-帝大(現在の東大)1回戦の8回、慶大の宮武三郎選手が、左中間に打球を放ったのが神宮球場で日本人初の本塁打でした。

8月3日 第1回全国都市対抗野球大会

第1回大会は参加12チームで、大連満鉄クラブが優勝しました。大会の内容も年々充実し、東京六大学野球リーグ戦で活躍した選手が社会人に入った後も元気な姿を見せて、野球ファンを喜ばせました。なお、第12回大会から後楽園球場に会場を移しました。

8月24日 神宮球場で初のラジオ実況放送

伝統の一高対三高の実況を、東京放送局(JOAK)が放送しました。

  • 1927年 神宮球場で初のラジオ実況放送

10月15日 東京六大学野球リーグ、初のラジオ実況放送(早大-明大2回戦)

この実況放送をきっかけに学生野球の人気は上昇し「神宮球場に薄暮せまり、烏が二羽、三羽上空を舞っています」という名調子が有名になりました。

昭和3年(1928)

11月2日 米大リーガー来日

タイ・カッブ、ハーブ・ハンター、ショウキー、ホフマンらが大毎野球団に加わり、神宮球場と甲子園球場で12試合行われました。

  • 1928年 米大リーガー来日 タイ・カッブ

昭和4年(1929)

4月21日 東京六大学野球リーグ戦、神宮球場で初の入場式

  • 1929年 東京六大学野球リーグ戦、神宮球場で初の入場式

11月1日 初の早慶天覧試合(早大0-12慶大)

当時、野球最大のカードは早慶戦でした。昭和4年頃より早慶とも全盛時代を迎え、神宮球場は満員の盛況で早慶戦を是が非でも見ようと、入場券を購入するため徹夜組まで出現しました。この早慶天覧試合で、入場できない大観衆が球場のまわりを取り巻いているのをご覧になった秩父宮殿下より天皇陛下のご説明役に「球場を拡張して観衆を多く収容しては」とお言葉がありました。ご説明役は「貴賓席からは絵画館の全部が見えなくてはなりませんので、増築は許されないのです」と申し上げたところ「増築して多くの人に見せるようにしては」と、重ねてのお言葉があり、関係者が会議を開き全員一致で増築を決定しました。

  • 1929年 初の早慶天覧試合

昭和6年 (1931)

拡張した神宮球場全景

  • 1931年 拡張した神宮球場全景
  • 1931年 拡張した神宮球場全景

5月9日 球場拡張工事竣功

内野スタンドを外側に約7m拡張し、スタンド12段を増設、スタンド下はアーケード型通路にして観客の出入りを便利にしました。外野スタンドは芝生観覧席の傾斜にならい約20m拡張し、鉄筋コンクリート製のスタンド21段を増設、その下は、内野スタンドと同じくアーケード型通路としました。この結果、内・外野スタンドは従来より約2倍の高さとなり約58,000人の収容能力をもつ大球場に生まれ変わりました。また、この時初めて拡声器が設備され、出場選手名が放送されるようになりました。
竣功翌日の5月10日に行われた東京六大学野球リーグ戦には70,000人の群衆が押し寄せました。

  • 1931年 球場拡張工事竣功
  • 1931年 球場拡張工事竣功
  • 1931年 球場拡張工事竣功
  • 1931年 球場拡張工事竣功
  • 1931年 球場拡張工事竣功
  • 1931年 球場拡張工事竣功
  • 1931年 球場拡張工事竣功
  • 1931年 球場拡張工事竣功
  • 1931年 球場拡張工事竣功

9月2日 東都大学野球リーグ戦の始まり

五大学野球連盟(日大、国学大、専大、農大、中大)の名称で5月2日にリーグはスタートし、初の優勝は専大でした。9月2日、初の神宮球場開幕試合が行われました。

11月7日 米大リーグ選抜チーム来日

この年に来日したチームは、前回の編成チームを上回る豪華な顔ぶれでした。投手グローブ、フレンチ、カニングハム、捕手カクレン、ルーエル、1塁手ゲーリッグ、2塁手フリッシュ、3塁手カム、遊撃手モランビル、外野手オドール、オリバー、シモンズという、そうそうたるメンバーに、日本のチームは圧倒されました。
神宮球場では、立大・早大・明大・全日本・全慶應と6試合を行い、他にも、仙台・前橋・松本・静岡・名古屋・甲子園・長府・横浜を転戦し、対戦成績は、17勝0敗と圧倒的な強さを見せました。
11/7 米7-0立大、11/8 米8-5早大、11/9 米4-0明大
11/14 米6-3全日本、11/15 米11-0 全日本、11/18 米2-0全慶應

  • 1931年 米大リーグ選抜チーム来日 主な来日メンバー・右からカクレン、フリッシュ、グローブ、ケリー、ハンター、カニングハム、モランビル、カム、ゲーリッグ、オドール
  • 1931年 米大リーグ選抜チーム来日

昭和8年(1933)

1月19日 仮設バスケットボールコート

相撲場の不使用期間を利用して、バスケットボール競技開催のため、組立式バスケットボール設備を仮設できるようにしました。

  • 1933年 仮設バスケットコート

昭和9年(1934)

11月4日 ベーブ・ルースを主将とする米大リーグ選抜チーム来日

ベーブ・ルース、ゲーリッグら米大リーグ選抜チームが来日し、全日本と対戦しました。神宮球場をはじめ、函館から小倉まで全国11カ所を転戦しました。日本側は、野球統制によって、学生チームが試合不可能であったため、全日本チームで臨みました。11月10日に神宮球場で行われた試合では、沢村栄治投手が登板しましたが、10-0で敗れ、対戦成績は18勝0敗と、米大リーグ選抜チームが圧倒的な強さをみせました。全18試合が行われ、ベーブ・ルースひとりで13本塁打、打率408、33打点の活躍でした。この全日本チームの編成が日本の職業野球チーム(プロ野球)の誕生につながりました。
11/4 米17-1全日本、11/5 米5-1全日本、11/10 米10-0全日本、11/11 米13-2全日本、11/15 米15-0全日本

  • 1934年 ベーブ・ルースを主将とする米大リーグ選抜チーム来日 ベーブ・ルース
  • 1934年 ベーブ・ルースを主将とする米大リーグ選抜チーム来日 ゲーリッグ